持続可能な社会に向けた当社の取り組み

ビークルエナジージャパンの環境、社会、ガバナンスとサプライチェーン・デューディリジェンスに対する当社の考え方と2024年度の取り組みについて報告します。

ガバナンス

コーポレートガバナンスは当社の重要な根幹であり、各拠点が連携しながらグローバルな管理体制を整備しています。また、それらを実効性のあるものにするためには組織の隅々まで浸透するよう従業員・ビジネスパートナーへの啓発活動にも注力しています。

社会的責任 (児童労働、強制労働、差別、及び従業員の健康と安全)

当社は、児童労働や強制労働、差別の禁止、従業員の健康と安全など人権を尊重する経営を基本方針としており、会社設立の2019年より、ビークルエナジージャパン行動規範にこれを明記しています。

  1. すべての国・地域で適用される法令や基準、企業の規則を遵守することが事業活動を行う上での基本であること、
  2. すべてのステークホルダーの人権が尊重されること、
  3. 従業員が最高の倫理基準に基づいて行動することが不可欠であること

の認識を全社員で共有しています。

健康と安全

一方、従業員の健康と安全の方針、考え方は、国や地域、部門を問わず、当社事業活動において労働安全と健康が最優先であることを示し、事業のあらゆる場面で人の安全と健康が尊重される企業風土を醸成するため、「労働安全衛生マネジメントシステムに関する指針」(厚生労働省告示第113号)に適合した当社における労働安全衛生マネジメントシステムを構築し、労働災害の潜在的危険性を低減するとともに、従業員の健康の増進および快適な職場環境の形成を促進し、事業所における安全衛生水準の向上を目指しています。

当社は、社長が労働安全衛生方針の表明を行い、以下を実施しています。

  1. 危険性もしくは有害性等の調査と管理
  2. 安全衛生目標の設定と計画作成
  3. 安全衛生の実施と運用
  4. 安全衛生管理体制の整備
  5. 安全衛生方針等の文章作成と管理
  6. 緊急事態への対応
  7. 日常的な点検、改善
  8. 労働災害等への対応
  9. システム監査
  10. 記録
  11. システムの見直し

労働安全衛生方針

コミュニティ(地域社会への貢献)

当社は、魅力ある製品やサービスを世界中の人々に提供することに加え、その特長を生かしながらコミュニティの一員として積極的に地域社会にかかわり貢献することも企業の重要な使命だと考えます。

企業がさまざまな情報や資源を地域社会に提供し、コミュニティの活性化や課題の解決に参画することは、企業市民としての責務を果たすだけでなく、企業活動にとっても有益であり、より良い事業環境や持続的に成長する市場を生み出すことにつながります。

一例として当社では、定期的な献血活動や、事業所周辺や海岸のクリーン活動などを実施しています。

環境責任

私たちビークルエナジージャパンは、リチウムイオンバッテリーのリーディングカンパニーとして、顧客ニーズに合った車載用製品の設計・開発・製造・サービスを提供し、「人・クルマ・社会」の技術の進歩・発展に貢献します。

技術の進歩と環境との調和を図りながら『環境保全』および『環境経営』に取り組んでいきます。

当社は、環境と調和した持続可能な社会の実現に貢献することを目的にISO14001に基づく環境マネジメントシステムを定め、事業活動、製品及びサービスを推進しています。

1. 大気汚染(GHG排出量の削減)

当社は『エネルギーの使用の合理化に関する法律』(昭和54年法律第49号)以下(『省エネ法』という)から令和 5 年 4 月に『エネルギーの使用の合理化及び非化石エネルギー転換等に関する法律』に改正されたことを受け、省エネを行いながら化石エネルギーから非化石エネルギー(再エネ)へ転換しカーボンニュートラルへ貢献することを目的に“エネルギーの使用の合理化及び非化石エネルギー転換等に関する標準”を作成し活動しています。

また、日本政府が掲げる2050年のカーボンニュートラル実現と社会変革を見据えて、GX(グリーントランスフォーメーション)への挑戦を行い、現在および未来社会における持続的な成長の実現を目指す産官学連携のGXリーグに参加し、自ら設定した計画に向けてCO2排出を削減しています。

※当社ホームページの環境への取り組みをご覧ください。
https://www.ve-j.co.jp/company-07.html

また、CO2以外の大気汚染物質について、“フロン類にかかわる特定製品管理業務手順”を作成し、管理、削減の活動を進めています。

2. エネルギー削減によるCO2排出量削減

当社は“エネルギーの使用の合理化及び非化石エネルギー転換等に関する標準”に基づき省エネルギー削減の活動を行い、CO2の削減を目指します。

3. 水資源確保

全世界において、人口増加や経済発展により水の需要が増えることが予想され、また異常気象(気候変動に)伴い、雨の降り方が変化しており、安定した水の供給に対する社会の関心は年々高まっています。

2025年CO2排出量ゼロに向けたロードマップ

2030年には水の供給が需要に対して40%不足すると言われており、世界経済フォーラムが毎年発行する「グローバルリスク報告書」では、「異常気象」、「天然資源の危機」「人為的な環境被害や災害」など水に関連するリスクが上位に入っています。

当社は、環境マニュアルの“自然との共存共栄のために事業活動を通して自然保護と生態系保全の取り組みを推進する”といった環境方針に基づき、以下の手順にて水資源、簡易専用水道、排水管理を実施しています。

  1. 水資源、簡易専用水道の手順書
  2. 工場系排水、生活系排水の測定に関する手順書

4. 廃棄物管理

全世界において、廃棄物が自然界、特に野生動物に影響していることが知られて久しい状況となっています。そのため、当社は環境マニュアルの環境方針に以下の内容を記載し実行しています。

製品の研究開発・設計、資材調達、生産、流通・販売、使用、廃棄に至るまでの各段階で環境負荷低減に向けたモノづくりを推進します。

  1. 環境配慮型製品の開発・設計
  2. 地球温暖化防止のための省エネルギー推進
  3. 化学物質使用量削減とVOC(発揮性有機化合物)排出量削減
  4. 循環型社会に対応した省資源・資源循環推進(レアメタルの有効活用)

具体的には「廃棄物の処理及び清掃に関する法律」で定める規制・基準を遵守するとともに廃棄物の自主管理、再資源化及び減量化を図るため、社内で排出される廃棄物を適正に処理、処分するための業務の手順及び責任を明確にする“廃棄物管理業務手順”を作成し活動しています。

また、業者との産業廃棄物収集運搬・処分委託基本取引契約に至るまでの流れについて、以下のように実施しています。

  1. 環境管理部門は委託する廃棄物の種類ごとに収集・運搬業及び処分業の許可を有する業者と委託契約を締結
  2. 委託契約書は、環境管理部門が作成保管
  3. 環境管理部門は委託契約する場合は、県知事の許可の内容(業の区分、取扱い産業廃棄物の種類、許可条件、許可期限)について現地確認等を行い、その業者が適正処理できることを確認
  4. 上記(3)においてその業者が、事前協議制を実施している都道府県に運搬する場合には当該県と事前に協議

一方で、当社での環境パフォーマンスに影響を与える業務、また環境影響評価で定めた順守義務を満たすための業務を実施する者について必要な力量を定め、教育訓練のニーズを明確にし、力量を備えていることを確実にして、その力量の処置の有効性を確認しています。また、会社及び従業員の業務が及ぼす環境への影響を各従業員に認識させています。

5. 有害物質

当社は家庭用品規制法の有害物質は使用しておりません。また、化審法に基づき取り扱っている化学物質は全て一括管理しており、定期的に保管状況も含め適切に使用されていることを確認しています。
また、有機溶剤業務者教育インストラクター、毒物劇物取扱責任者、危険物取扱者を取得し、有機溶剤徳物教育等を実施しています。

6. 騒音と振動

当社は敷地境界における騒音・振動の法規制値及び自主管理基準値を遵守し、地域環境の保護に寄与するため、“騒音・振動管理業務手順書”を作成し、活動しています。

また、以下の内容を規定して実施しています。

  1. 責任と権限の明確化
  2. 法規制値と自主管理規定値の確認と制定
  3. 業務手順作成
  4. 測定結果の記録、検証、報告
    年に2回以上、騒音、振動を測定し、騒音規制法を順守していることを確認
  5. 記録の保管

7. 土壌保護

当社は環境マニュアルの環境方針で示している“自然との共存共栄のために事業活動を通して自然保護と生態系保全の取り組みを推進する”に基づいて、土壌保護を実施しています。

8. 生物多様性と保護地域

当社は環境マニュアルの環境方針で示している“自然との共存共栄のために事業活動を通して自然保護と生態系保全の取り組みを推進する”に基づいて、生物多様性および生態系の保護等を実施しています。

また、2022年12月に採択された「昆明・モントリオール生物多様性枠組」において採択された、2030年グローバルターゲットである「2030年までに陸と海の30%以上を健全な生態系として効果的に保全する目標」(30 by 30)について、当社はこの枠組みを支持して活動しています。

9. プラント安全 (環境緊急計画、緊急計画訓練、特別訓練(洪水、台風、地震など))

プラント安全の一つの対応として緊急事態への準備を進めています。 当社は潜在的な緊急事態に準備・対応するために、次のプロセスを確立し、実施し、維持しています。

  1. 緊急事態からの有害な環境影響を防止又は緩和するための処置を計画することによって、対応を準備しています
  2. 顕在した緊急事態に対応します
  3. 緊急事態及びその潜在的な環境影響の大きさに応じて、緊急事態による結果を防止又は緩和するための処置を実施します
  4. 実行可能な場合には、計画した対応処置を定期的にテストします
  5. 定期的に、また特に緊急事態の発生後又はテストの後には、プロセス及び計画した対応処置をレビューし、改訂します
  6. 必要に応じて緊急事態への準備及び対応についての関連する情報及び教育訓練を組織の管理下で働く人々を含む関連する利害関係者に提供します

また、災害(地震,集中豪雨等)による生産設備等が被害を受けた場合に生産復旧を行うための手順書と計画フロー表等を作成し、実施します。

サプライヤDD管理システム

はじめに

ビークルエナジージャパンは、バリューチェーン全体でサステナビリティを重視した事業活動を発展させていくことが、調達パートナーの皆様との相互繁栄につながると考えています。その実現のため、サプライチェーンにおける人権侵害や環境への悪影響など、ビジネスのグローバル化に伴うサプライチェーン上のさまざまな潜在的リスクを事前に把握・軽減する活動に積極的に取り組み、サステナブルな調達を推進しています。

調達活動においては、ビークルエナジージャパンの調達基本方針、およびビークルエナジージャパンの調達パートナーとして遵守すべき行動規範を、“サプライヤCSR調達ガイドライン”として定めています。

本ガイドラインは、「労働」「安全衛生」「環境」「ビジネス倫理」「マネジメントシステム」「品質・安全性」「個人情報、および機密情報の漏洩防止」の7つの大項目からなる調達パートナーの皆様に遵守いただきたい事項を網羅しています。また、本ガイドラインを調達パートナーの皆様に当社の取り組みを伝えるためのコミュニケーションツールとして位置づけております。

本ガイドラインに則った調達活動を推進することで、調達パートナーの皆様と共に企業活動を通じて社会的責任を果たし、サステナブルな社会の実現を目指します。

※当社ホームページのサプライヤCSR調達ガイドラインをご覧ください。
https://www.ve-j.co.jp/company-06.html

ビークルエナジージャパン調達方針

本指針は、当社業務運営に必要な材料・製品・サービス・情報を外部より調達するにあたり、当社の役員および従業員が遵守すべき行動の基準を示すものです。

1. 「公正」「公明」「機会均等」

全ての調達パートナーとの公正な取引関係を尊重、公平に対応し、国内・国外を問わず、自由な競争の原則に立ち機会均等に基づく調達活動を推進しています。

2. 調達パートナーとの信頼関係に基づく協創

調達パートナーの皆様と良きパートナーシップを築き、長期的観点より相互理解と信頼関係の維持向上に努め、お客様や世の中から求められる価値、機能の創造に努めています。

3. CSR調達

公正で透明性の高い情報開示、法令、および社会的規範の遵守、人権の尊重、雇用と職業に関する不当な差別の撤廃、児童労働および強制労働の排除、環境保全活動、社会貢献活動、働き易い職場作り、ビジネスパートナーとの社会的責任意識の共有などの社会的責任を果たすことで、調達パートナーの皆様とともにCSR調達活動を推進しています。

4. コンプライアンス調達の徹底

本方針に調達パートナーから個⼈的給付を受けてはならないことを明記し、また社内規程として接待・贈答に該当する事項は原則禁止とするなど、厳格なルールを示した接待・贈答規程を定め、贈収賄・腐敗行為防止を図り、コンプライアンス調達を徹底しています。

サプライチェーン・デューディリジェンス

1. ビークルエナジージャパン サプライヤCSR調達ガイドラインの周知と徹底

当社は、サプライヤCSR調達ガイドラインの「調達パートナー行動規範」として下記に示す内容を定め、調達パートナーの皆様に対しても法令遵守などへの責任はもとより社会の一員として企業活動を通じて社会的責任を果たす、すなわち「企業の社会的責任(CSR: Corporate Social Responsibility)」に積極的に取り組み、責任ある企業行動を実践していただくことを求めています。

1.1 労働

強制労働・児童労働の禁止、労働時間の厳守、賃金及び福利厚生、労働者に対する⼈道的待遇、差別/ハラスメントの排除、結社の自由

1.2 安全衛生

業務上の安全確保、緊急時への備え、業務上の怪我及び疾病への対応、産業衛生、過酷な作業に対する配慮、機械設備の安全対策、衛生設備、食事、および住居の提供、安全衛生事項の伝達

1.3 環境

許可取得・維持とその報告、汚染防止と資源の削減、環境危険物質の管理、固形廃棄物の管理・削減、および廃棄、大気排出管理、使用物質の制限、水資源管理、エネルギー消費および温室効果ガス排出管理・削減、生物多様性や生態系などの保全

1.4 ビジネス倫理

贈収賄、汚職、強奪、および横領の禁⽌、不適切な利益の排除、情報の開示、知的財産権の保護、公正なビジネス、広告、および競争法遵守、告発者保護と報復の排除、適切な輸出入管理の推進

1.5 マネジメントシステムの構築

方針遵守、実施体制、リスクの特定・評価、是正処置、ステークホルダー・エンゲージメントに関し、継続的改善をはかる仕組みを構築

1.6 品質・安全性

製品安全性の確保、品質保証活動の推進

1.7 個人情報、および機密情報の漏洩防止

サイバー攻撃含むネットワーク上の脅威に対する防御、プライバシー保護、個⼈情報漏洩防⽌策の策定、顧客・第三者機密情報漏洩防止策の策定

2. 責任ある鉱物調達の推進

2.1 基本的な取組み

当社は、紛争地域および高リスク地域において、武装集団に対する支援、児童労働などの人権侵害、腐敗行為、環境破壊などに関わる恐れのある紛争鉱物を含んだ部品・材料の調達を回避するための責任ある調達活動に取り組んでいます。関連する法規としては、米国ドッド・フランク・ウォールストリート改革および消費者保護法(対象:スズ、タンタル、タングステン、金)、欧州電池規則(対象:リチウム、コバルト、ニッケル、黒鉛)があります。

具体的には鉱物の原産国における社会課題や企業に期待される役割の理解に努めるとともに、EU CAHRAsや世界ガバナンス指標などの各指標を用いてリスクの特定・評価を行い、紛争地域および高リスク地域からの鉱物の責任あるサプライチェーンのためのデューディリジェンスを推進していきます。

2.2 紛争鉱物調査

調達パートナーの皆様に対しては、RMI(Responsible Minerals Initiative)が提供するConflict Minerals Reporting Template(CMRT:紛争鉱物報告書)などの国際的に認められたツールを活用し、鉱物の原産国や製錬業者の特定などのサプライチェーンに関する調査を要請しています。調査結果を元にリスク評価を行い、リスクが特定された場合は再調査をお願いするとともに、RMAP(Responsible Minerals Assurance Process)適合製錬所からの調達を要請していきます。

CSR自主アセスメントの実施

当社は、サプライチェーン・デューディリジェンスなどのCSRに対する取組強化のため、調達パートナーの皆様に対してCSRガイドラインの要求事項を網羅したCSR自主アセスメント(Self-Assessment Questionnaire: (SAQ))を展開し、自己評価の実施を要請していきます。

本自主アセスメントの評価結果については、調達パートナーの皆様にフィードバックするとともに、特に人権や環境に悪影響を及ぼすと認められる課題が見つかった場合には、是正に向けた働きかけを行っていきます。